のどだけじゃない…お餅による消化管の閉塞・穿孔に要注意

(C)gyro/iStock

■つきたての餅を避けるのもベター

 では、餅を腸に詰まらせないためにはどうしたらいいのか? 餅を食べるときにはあからじめ小さく切った餅を、よく噛んで食べるのはもちろんだが、水分を積極的に取るのも手だという。

「餅米は普段食べているうるち米と違ってでんぷんの成分がアミロペクチンだけでできています。アミロぺクチンは枝分かれがたくさんあり、伸ばしても形が変わるだけで切れにくい性質です。だからこそ餅は形も変えられ、伸びるのです。ただ、アミロべクチンは温度が下がると硬くなります。水を取りこんでいた枝が縮んで硬くなるからです。ですから餅を食べるときは水分を積極的に取るといいかもしれません」

 意外なことだが、自分でついた餅よりも市販のものを使った方がいいともいう。

「心配な人はつきたての餅を避けるのも手です。よく市販のお餅よりも手でついた餅の方が伸びがいいと人気ですが、餅つきによって難消化性でんぷん(レジスタントスターチ)が増えるといわれています。これは小腸までは消化されないでんぷんのことです。最近は餅の付着性を抑えた市販の餅も開発されています。気になる人は市販の餅を利用するのもいいかもしれません」

 ちなみに餅を食べてお腹が張る、調子が悪いという人はしばらく飲食を抑えること。腸の蠕動により腸が腸管の太い大腸に下りてくるのを待つといいという。

3 / 3 ページ

関連記事