「医者のスタンスの違いも考えられる。ステージ4は根治できないが、できる限り今の生活を維持できるように考え、医者が手加減しながら治療を行う。しかしステージ3は、数は少ないものの根治の可能性もある。少々副作用が出ても〝患者さん頑張りましょう〟となりがち。治療の毒性が強い上に、医者が手を緩めない。患者さんにはとてもつらい治療時期になり、大きなストレスになるのではないか」(高山教授)
さらにステージ4は、従来の抗がん剤が効かなければ免疫チェックポイント阻害剤……というように、治療戦略が立てられる。しかしステージ3は、抗がん剤+放射線の初回治療が終わると、無治療で経過観察になる。これでは不安が大きくなるだろう。
昨年、ステージ3の肺がん(非小細胞肺がん)にも適用とされる日本初の免疫チェックポイント阻害剤が登場。今後は、ステージ3の患者の不安の状況も変わっていくことが期待される。