人生100年時代を支える注目医療

スマートコンタクトレンズで眼球の形状や眼圧を計測できる

小橋英長特任講師(提供写真)

 現在、最も実用化に近く先行するのは、スイスのSENSIMED社が2010年に開発した眼圧が計測できる緑内障診断用のスマートコンタクトレンズ。

 すでにFDA(米食品医薬品局)と日本のPMDA(医薬品医療機器総合機構)の承認済みで、日本でも今後広まる可能性がある。

 レンズ内に圧力センサーと無線通信機能が内蔵され、データは患者の首に装着する小型受信機に送られる。電源は受信電波によって外部から供給される仕組み。これによって眼圧の日内変動をとらえ、患者に合った眼圧管理ができれば、緑内障による失明が回避できると期待されている。

 また、08年から米国ワシントン大学とグーグルが共同で開発を進めてきた涙液で血糖値を測定するスマートコンタクトレンズが注目されていた。しかし、昨年11月に開発の中止が発表された。

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