独白 愉快な“病人”たち

洞口依子さん がん手術から10年後に発症したリンパ浮腫を語る

洞口依子さん(C)日刊ゲンダイ

 リンパ浮腫を取り巻く環境は、まだまだ厳しいようです。

 病気のことは当事者になってみないと分からないことも当然あるでしょう。なので、私のようなメディアを通じて仕事をしている人間が、リンパ浮腫で悩んでいる人の声を世の中に届けなくちゃとも思います。

 でも、病気のことって人それぞれなので、旗を振って物を言うことの難しさも同時に感じています。私には何ができるのかなって。

 例えば、弾性ストッキング。浮腫に効果があるというので病院から薦められたものを私も常用していますが、とにかく圧が強力で、とてもはきにくい。医療用なので1足数万円もする。

 国の保険で何割か補助が出ますが、その都度、書類を作成し提出して申請許可を得られないと補助は下りない。しかも、年間に申請できるのは2~4本など数量の上限がある。安易に買い替えられないので、穴が開いたり多少緩んでも、皆さん大事にはいている。

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