独白 愉快な“病人”たち

胆のう手術後も精神的に苦しみ…武田双雲さんが学んだこと

武田双雲さん(C)日刊ゲンダイ

 そうやって8カ月間、養生したのですが、状態は悪いまま。食事は、おかゆみたいなものばかりで、力が出ない……。それなのに、仕事はどんどん入ってくる。テレビでも、イベントでも、本番ギリギリまでぐったりしているのが常になり、12年4月、ついに手術を決意したんです。

「なんでこんなになるまで放っておいたんですか!」と医師に言われるくらい胆のうは腫れあがって、周囲の臓器と癒着していたようです。それでも腹腔鏡手術で無事に摘出が完了し、たった2日間で退院。「さぁ、これでもう元気になれる」と期待しますよね? でも、精神的にはそこから先が一番つらかった。

 手術したのに1年経っても体調が良くならないんです。日が経つにつれ「別の病気があるんじゃないか」と不安になりました。結膜炎や逆流性食道炎にもなり、「もう、一生こんな体なのか?」と怖かった。外出先では常にドラッグストアを探しては胃薬を見る……という生活が続きました。

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