性感染症最前線

梅毒<2>見落とされがち 正確な診断には正直な告白が不可欠

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 さらに、この患者の喉を調べると淋菌が検出され「淋菌性咽頭炎」にもなっていた。咽頭に自覚症状はなく、発赤やへんとうの腫れなどの所見もなかった。性感染症は重複感染が少なくないので要注意という。また、梅毒は性器以外の皮膚や粘膜の傷口からも感染する。頻度は2~3%以下と低いが、口唇、手指、乳頭などに潰瘍ができる場合がある。

 国内の梅毒の急増を受け、厚労省は今年から医師の届け出内容を変更し、患者の性風俗の利用歴や従事歴を加えるという。

 次回は、梅毒の早期第1期に続く、「早期第2期」「後期梅毒(第3期)」の症状を取り上げる。

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