長生きな時代です。いま40代、50代の人の多くは90歳まで生きることができますし、95歳も十分射程圏内です。しかも10人に1人は100歳を迎えることができるでしょう。
ところが中高年の多くは、自分はせいぜい80歳で死ぬんだと言っています。もし本気でそう思っているのなら、準備している老後資金は途中で底を突いてしまいます。
かといって年金もあまり当てにできません。制度が完全に崩壊することはないと思いますが、さりとて期待どおりの金額を、死ぬまでもらい続けられるとも思えません。予定の半分でももらえれば御の字でしょう。しかも、国は早くも「年金支給開始を70歳に引き上げよう」と言い始めています。
では、老後を安心して過ごすには、どうすればいいのでしょうか。
というよりも、まず「老後」という言葉を頭から追い出す必要があります。

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永田宏
長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授
筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。