■想定外の体験で脳をほぐす
「年だからしかたがない」と子どもが放っておけば、高齢の親が認知症のようになったりする。すでに認知症と診断されている親の症状はさらに進むことになる。
これは脳の前頭葉の変化と密接な関係がある。前頭葉は記憶や感情、意欲などをつかさどる部位なのだが、この前頭葉は40代、50代から少しずつ縮小しはじめると考えられている。つまり「脳の老化」として最初に表れるのが「前頭葉の老化」であり、これは「感情の老化」といってもいいのだ。残念なことに加齢による前頭葉の老化は脳科学的にも証明されていて、どんな人間も避けることはできない。
だが、「諦めるしかないのか?」と問われれば答えはノーだ。前頭葉を使い続けることで機能の老化を防ぐことは可能なのである。
後悔しない認知症