発達障害とゲーム依存

専門医が指摘 ゲーム依存症患者の約2割はADHDを合併

久里浜医療センター院長の樋口進医師(提供写真)

■1日に10万円以上つぎ込む課金の魔力

「特にいま問題になっているのが、スマホゲームで広く見られる課金です。ゲームを進める過程で、強くなるためのアイテムや新しいキャラクターを、ランダムで手に入れるガチャという要素があるのですが、これが、たとえば1回500円で、40回連続でやると2万円。夢中になると、1日10万円、15万円はすぐに使ってしまえるシステムになっているのです」

 現在、スマホゲームのほとんどは、アプリをダウンロードすることで無料で始められる。だが、スマホゲームの開発には膨大な製作費がかかる。その製作費を回収するためにも、スマホゲームには、コアなファンが多額の課金をする仕組みが欠かせないのだ。

 生活に深刻な影響を及ぼすゲーム障害。その中には、一般の人に占める発達障害の人の割合よりも、はるかに高率に発達障害の人が含まれているという、興味深いデータがある。樋口医師は、こう説明する。

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