同様の理由で、反回神経に隣接する大動脈に瘤ができる大動脈瘤も、声の変化が表れる。瘤が破裂すると高率で死に至る大動脈瘤は、2割が声の変化で発見されるともいわれている。
「発症して早期で嗄声になるか、進行してからかは、病気の種類やがんの位置によって異なります。ただはっきりと言えるのは、声の変化を甘く見てはいけないということです」
近年、日本では性感染症の梅毒が増加傾向にある。国立感染症研究所が11日に発表した内容によると、2018年の患者数速報値は6923人で、前年より約1100人増え、48年ぶりに6000人を超えた。
「梅毒へ感染すると大動脈瘤のリスクが高まる。そして大動脈瘤が大きくなると反回神経に影響して声がかすれる」
声の出し過ぎも嗄声の原因になると前述した。ところが、声を出さないでいることによる嗄声もある。