②③のエサを比較すると、玄米の方がよりコレステロールや肝臓脂肪の数値が改善されていたものの、有意差は認められなかったという。
山本教授は、脂肪肝の人に1日160グラム以上の玄米を90日間食べてもらう実験もやっていて、血中コレステロール値の減少が認められたと報告している。ただ、ラットの実験から、白米でも同じような効果が期待できるとした。米に含まれる成分が肝臓内のコレステロール代謝遺伝子を活性化させ、代謝機構そのものを変化させている可能性があるというのだ。
これは朗報である。どうしても玄米は白米に比べて食味が落ちるため、より玄米に近い健康効果が認められる胚芽米(精米の際に胚芽を残した米)を買い求める人も少なくないという。ところが、玄米も白米もコレステロールや脂肪肝への効果がそれほど変わらないとなれば、普通においしいお米を食べるだけで十分、内臓脂肪を減らし、コレステロールの数値が改善され、動脈硬化の予防といった効果が得られるということになる。
「お米を食べる」効能を見直す