独白 愉快な“病人”たち

虫垂が肥大して…川浪ナミヲさん手術は腹腔鏡から開腹へ

川浪ナミヲさん(C)日刊ゲンダイ

 術後は傷口を真空にして密着させる「陰圧閉鎖療法」という治療が行われました。聞くところによれば、最先端の治療らしいのですが、専用のパッドを患部に貼り、管でつながっている小さな箱を経由した手動の吸引装置でシュパシュパと空気を抜くという原始的なものでした(笑い)。10日間の入院の後も、2週間ぐらいはその箱をぶら下げる生活。盲腸よりも、術後感染症の方が何倍も大変でした。

 なんだかんだトータルほぼ1カ月の入院生活。でも、それまでがせわしなかったので、精神的には自分を見つめ直すいい時間でした。つらい病気の人には不謹慎なことかもしれませんけど、神様仏様が「ちょっと休みぃ」と言ってくれたのかなと思います。

 振り返れば、盲腸でよかったと心から思いました。もし、ほかの病気でも、きっと我慢して病院に行かずにいただろうと思うから……。いまはもう“調子が悪かったら病院へ行こう”と心を入れ替えましたけどね。

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