解析の結果、うつ病の発症リスクは文化的施設への利用頻度がまったくない人に比べて、月1回利用する人で32%、月に1回以上利用している人で48%、統計学的にも意味のある水準で低下しました。
もちろん、文化的施設の利用によってうつ病のリスクが低下したのか、もともと精神的に健康な人が文化的施設を頻回に利用していたのか、この研究結果のみで判別することは難しいといえます。
とはいえ、社会的環境や人の行動そのものが、健康状態に大きな影響を与えうるという報告は多数あります。文化的施設の利用は、良好な社会的環境の維持に寄与し、結果的に健康状態にも良い影響が期待できるかもしれません。
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