役に立つオモシロ医学論文

英で論文 映画館や美術館へ行く高齢者はうつ病リスク低い

嵯峨野観光鉄道のトロッコ列車を楽しむシニアたち(C)日刊ゲンダイ

 解析の結果、うつ病の発症リスクは文化的施設への利用頻度がまったくない人に比べて、月1回利用する人で32%、月に1回以上利用している人で48%、統計学的にも意味のある水準で低下しました。

 もちろん、文化的施設の利用によってうつ病のリスクが低下したのか、もともと精神的に健康な人が文化的施設を頻回に利用していたのか、この研究結果のみで判別することは難しいといえます。

 とはいえ、社会的環境や人の行動そのものが、健康状態に大きな影響を与えうるという報告は多数あります。文化的施設の利用は、良好な社会的環境の維持に寄与し、結果的に健康状態にも良い影響が期待できるかもしれません。

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青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

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