市販薬との正しい付き合い方

「スイッチOTC」安全性を重視して短期で使用する薬が多い

ロキソニン(C)日刊ゲンダイ

 薬局で買うことができる市販薬=OTC医薬品の市場はメーカー出荷額ベースで8000億円を超える規模があり、そのうち約6800億円が一般用医薬品、約1500億円が指定医薬部外品という内訳になっています。2015年にインバウンド(訪日外国人客)需要によって市場が急拡大したという背景がありますが、現在は横ばいとなっています。

 医療用医薬品から一般用医薬品として買うことができるようになった薬を「スイッチOTC」と呼びますが、その割合は一般用医薬品の約25%を占めています。

 スイッチOTCとして認められている成分は、有効性(効果)と需要があるという条件もさることながら、「安全性が高い成分」であることも重要です。セルフメディケーションを推進するうえで、まずは安全が保たれている必要があるからです。

 スイッチOTCは、湿布薬、塗り薬、目薬といった外用薬が多く、飲み薬では痛み止めや胃薬といった頓服として短期間使う薬が多いのは「安全面」を考慮してのことだといえます。しかし、中には長期間使うスイッチOTCもあります。高脂血症・閉塞性動脈硬化症治療剤の「エパデール」(イコサペント酸エチル=EPA)という薬で、生活習慣病の治療薬としては国内初、国内唯一のスイッチOTCです。

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神崎浩孝

1980年、岡山県生まれ。岡山県立岡山一宮高校、岡山大学薬学部、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科卒。米ロサンゼルスの「Cedars-Sinai Medical Center」勤務を経て、2013年に岡山大学病院薬剤部に着任。患者の気持ちに寄り添う医療、根拠に基づく医療の推進に臨床と研究の両面からアプローチしている。

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