70歳の不安に勝つ

高齢者の6割が健康に不安…体力は「地域体操」で養える

心身の健康につながる(提供写真)

■98歳で400グラムの重りをつけ運動

 2018年度の「体力つくり優秀組織」として表彰された熊本県南関町は、人口9934人中、65歳以上が約4割の3704人。健康対策は現実の問題。地域ぐるみで筋肉をつける“貯筋運動”やリズム体操全身運動を推進している。たとえば、介護予防事業を行う「A―lifeなんかん」では、南関町に高齢者向けの「元気づくりシステム」を提案し活動する。

 地域の集会所などでコーディネーターが、運動器具を使わない筋力トレーニングやストレッチ体操などを週2回、1回90分行う。それを半年にわたって実施し、地域の人に運動習慣を定着してもらうようにしているのだ。11年には471回開催し、3875人が参加したが、17年には3792回、2万6215人に増加している。

 静岡市は、独自の取り組み「しぞ~かでん伝体操教室」を行う。米国国立保健研究所・老化医学研究所の〈50歳からの健康エクササイズ〉を参考に、理学療法士や作業療法士がメニューを作り、DVDの作成やユーチューブでも公開している。

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