初めのうちは「負けるもんか」と意気込んで調べることに没頭したのですが、去年の9月になって突然うつ状態になりました。秋冬は魚がおいしい時季。どこの街でもレストランの位置で地図を構成しているボクは、街に出るのがつらくなってしまったんです。もう食べられない魚料理を思い、激しく人生を悲観しました。
でも、11月末から20年ぶりに車の運転やスポーツを復活させ、行動パターンを変えました。そして12月末、身近な人の死がきっかけになり、「成功体験は脱ぎ捨てる」という持論を思い出したんです。何千万円もつぎ込んだ食の経験値を「過去のもの」とするのは惜しいですが、なくしたものを思って自分を哀れむのは最悪です。そう考えられるようになったら、楽になりました。
アナフィラキシーショックは誰でもなります。アレルギー体質でなくても、体が弱っているときなどは、特に生魚には気を付けてください。
独白 愉快な“病人”たち