「がん家系」に生まれて

母方の家系が次々がんに…いつか自分もと覚悟をしていた

モデル・美肌温泉家の朝香さん(C)日刊ゲンダイ

 当時はまだ、がんを本人に告知しない時代。遺伝子検査はなく、がんを遺伝と結びつけて考えることも、一般的にはありませんでした。だけど、あまりに立て続けに身内ががんにかかっていますから、私の中に何かがおかしい、という気持ちがあったんです。

 母は子宮体がんで子宮と卵巣を全摘し、50代後半に胃がんと大腸がんが見つかった。そして、その後に膵臓がんです。膵臓がんの手術を受けたのですが、1年も経たないうちに亡くなりました。

「手術でがんを取ったから大丈夫」という認識でしたが、たまたま実家に帰った時、すごくむくんでいた。両親は北海道、私は東京に住んでいたので、母に会うのは半年ぶり。一目で「あれ?」と思うほどでした。その後、母が末期の膵臓がんだと父から打ち明けられたのですが、それを聞いてやっぱり、と思いました。母が亡くなる4カ月ほど前のことです。

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