独白 愉快な“病人”たち

手術11時間から生還 海援隊・中牟田俊男さん食道がん語る

ミュージシャン「海援隊」の中牟田俊男さん(C)日刊ゲンダイ

 目覚めたら家族がいて、「生きてた~」って思いました。でも、ああいうときは、夢の中のような心地というのか、考えていることが勝手にバンバン変わっちゃうような……。うまく言えないんですけど、意識が次々めくれる感じ。どうせなら、もう一歩踏み込んで“きれいなお花畑”でも見てみたかったんですけど、それは見られませんでした(笑い)。

 意識がちゃんとすると、痛みが定期的にやってきました。そんなときは自分で痛み止めのボタンを押すんです。ボタンを押すと薬が点滴に入るんですね。ただ、たくさんの管につながれて身動きできなかったのは2日間だけ。集中治療室から一般病棟に移ると、打って変わって「どんどん歩いて」と運動を勧められ、「何でも自分でしてください」と容赦ない。「まいったな」と思いました(笑い)。

■術後は体重が激減して風で倒れそうに…

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