性感染症最前線

性器ヘルペス<1>まず性交渉で感染 再発は性感染症ではない

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 ただし、ウイルスのすみ分けができていて、1型が性器に感染した場合、症状は激しいが再発することは少ないという。性器ヘルペスの再発を繰り返す多くは、2型が性器に感染した場合だ。

■専門医は薬の出し方が違う

 このように、単純ヘルペスウイルスは皮膚に症状が表れるので皮膚病と思われがちだが、本当は神経のウイルス感染症。最初は性交渉でうつるが、再発は性感染症ではない。しかし、再発時には性感染症の感染源になるという厄介な病気だ。

 再発の引き金になるのは、過度なストレスなど免疫力が低下している時。また、初回の感染時にきちんと治療していないと再発を起こしやすくなるという。

「患部にできた水疱は破けてびらんになり、その後、かさぶたになって治ります。いずれにしても、1~2週間で症状が落ち着きますが、きちんと抗ウイルス薬の内服薬で治療しないとウイルスが多いまま潜伏するので、再発しやすくなります。しかし、医療機関を受診しても、4割の医師が抗ウイルス薬の外用薬で治療しているのが現状です」

 ポイントは、神経のウイルス感染症という点。保険診療では、抗ウイルス薬の外用と内服を同時に出せない。専門医であれば、消炎外用薬と抗ウイルス薬の内服を処方するという。

2 / 2 ページ

関連記事