Dr.中川のみんなで越えるがんの壁

河村隆一さんは手術で復帰 肺腺がんの切除エリアと呼吸機能

「LUNA SEA」のボーカルの河村隆一さん/(C)日刊ゲンダイ

 手術後の呼吸機能は、手術前に比べて肺葉切除が大体80%、区域切除が大体90%、楔状切除が大体95%です。それほど差がないように思われますが、肺機能が50%になるとほぼ寝たきりに近いといわれますから、8割と9割の違いは大きい。坂道や階段、重いカバンを持って歩くなど負荷が強い時に、呼吸機能のちょっとした差が出てきます。

 そういう呼吸機能の低下をカバーするのが、医師や運動療法士などの指導に基づくリハビリやトレーニングです。河村さんもブログにトレーニングを重ねていることをつづっています。

 手術による呼吸機能の低下が気になるなら、放射線がベター。治療成績は手術と同等です。早期の肺腺がんなら、東大病院で治療する場合、1回90秒、4回の通院で済みます。都市部には、仕事帰りに受診できる放射線科もあって、仕事や生活と治療の両立も比較的簡単でしょう。

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中川恵一

1960年生まれ。東大医学部医学科卒業。同院緩和ケア診療部長を兼務。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

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