人生100年時代を支える注目医療

ライフデザインドック 患者の性格パターンに合わせ生活指導

「ザリッツ」(右)は椅子に座った状態で立ち上がるだけで測定できる(左上が横山啓太郎教授)/(提供写真)

 もうひとつの特徴である運動機能分析装置は、椅子に座った状態で本体に足を乗せ、踏ん張って立ち上がるだけで計測できる。脚の筋力とバランスの状態を計測し、「パワー(5段階)」「スピード(5段階)」「バランス(3段階)」の3項目で評価する。マルチ周波数体組成計では、「体重」「BMI(肥満指数)」「筋肉量」「筋質点数」「体脂肪率」「筋肉総合評価」が測定できる。

 NEO性格分析と、これらの測定を組み合わせることで、要介護の原因となるサルコペニアやロコモティブシンドロームの予防を目指すという。

「従来の人間ドックは70歳程度の寿命を想定して、現役世代に心筋梗塞や脳卒中などの急性疾患が起こらないことをターゲットにしてきました。しかし、寿命が急速に延び70代、80代の人が働く社会にシフトしてくると、80歳を過ぎても元気にゴルフ、旅行、仕事などを楽しみ、面白く生きるために、寝たきりや認知症などの加齢に伴う慢性疾患の対応が課題となります。それを減らすには40代からの生活習慣病の管理が非常に重要になるのです」

 ライフデザインドックは、当初は一部の企業職員を対象にテスト運用し、その後、順次一般受け付けをしていく予定という。

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