専門家が警鐘 “ストロング系チューハイ”でアルコール依存

写真はイメージ(C)PIXTA

 こう話す斉藤氏によれば、かつてはワンカップの日本酒や紙パックの焼酎を飲み続けるアルコール依存症の人が多かった。ところがこの数年、アルコール依存症の初診患者によく飲むアルコール類を聞くと、多くはストロング系と回答。アルコール依存症治療に関わるほかの専門家からも、同様の意見が聞かれるという。

 その大きな理由となっているのが、ストロング系の値段の安さだ。ネットの某サイトを見ると、缶ビール500ミリリットル1本は280円。ストロング系500ミリリットルは140~160円とミネラルウオーターよりも安い。

「しかも強炭酸で柑橘系の爽やかな味です。炭酸が入ったアルコールの方が血中濃度が短時間で上昇し酔いやすく、“安くて手っ取り早く気持ちよくなる”という点もポイントなのでしょう。毎日飲んでいるうち、次第に飲む本数が増えていき、当院に来た時には1日10本以上ストロング系を飲んでいる人もいました」(斉藤氏=以下同)

2 / 4 ページ

関連記事