独白 愉快な“病人”たち

小学生時代からの「凝り」が突然…岩佐まりさん難病を語る

岩佐まりさん(C)日刊ゲンダイ

 自分が病気になって学んだことは、「無理をしない」ということ。それまでは頑張って無理をしていました。重い物も持つ、駅までは歩く、料理もちゃんと作る、できる限り自分でやることを自分に強いていました。でも、最近は重い物を極力持たない、駅までタクシーもよし、市販のお総菜でもよしと、自分に優しくなりました。

 自分がこの病気になったことには何か使命があると思っています。母が若くして認知症になったのも絶対に何か意味があると思ってきましたし、その介護生活を公表したことで、同じように介護をされている多くの方々の共感を得られたことを考えても、病気を伝える使命が私にはあるんだろうと思います。まだ、自分の病気についての講演依頼は一度もないんですけどね(笑い)。

(聞き手=松永詠美子)

▽いわさ・まり 1983年、大阪府生まれ。芸能事務所のオーディションに合格して上京。女優、タレントとしてテレビ出演をしていたが、2011年にフリーアナウンサーに転向。アナウンサーのほか司会、リポーターとして活躍している。29歳のときに認知症の母親との2人暮らしを決断。介護と仕事の両立を献身的に行っている。その経験からくる講演活動も数多く、著書に「若年性アルツハイマーの母と生きる」(KADOKAWA)がある。

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