独白 愉快な“病人”たち

兼元謙任さんが振り返る ギラン・バレー症候群の壮絶治療

兼元謙任さん(C)日刊ゲンダイ

 イジメがエスカレートしていく中で怒りから諦めになり、免疫力がどんどん落ちていきました。もともと未熟児で生まれたため、体が弱く、熱が出やすかった上、あちこちおかしくなってきて、中学に入学する頃には体が動かなくなってしまいました。

 病院を受診すると、担当の女性医師から「ギラン・バレーかもしれない」と言われ、入院することになりました。ギラン・バレー症候群は末梢神経に障害が起こる自己免疫疾患で、重症化すると呼吸が止まることもある難病です。

 その女性医師は腰椎穿刺という検査を何度もしました。背中から針を刺して脳脊髄を採取するので、ものすごく痛いんです。当時は筋電図もなかったので、腕に針を刺された状態で「動かせ」と言われたりもしました。それで電流を測るっていうんだから、もう拷問ですよね。当然すごく痛いので怒りが募りました。

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