性感染症最前線

性器ヘルペス<3>公衆トイレの便座で感染する可能性も…

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 しかし、すべての人が前兆を感じ取れるわけではない。頻繁に再発する場合は、心身に多大なストレスが加わり、QOL(生活の質)が著しく低下する。そこで国内では2006年に保険適用になったのが「再発抑制療法」。年6回以上繰り返す患者を対象としている。

 通常、性器ヘルペスが再発したときに行う治療は、抗ウイルス薬(服用量は薬の種類により違いがある)を5日間飲む。再発抑制療法の場合は、抗ウイルス薬を1日1錠、毎日飲む。そして1年間継続後に、再投与するかどうか検討する。尾上院長の経験では、2年間くらい飲み続けるといいという。

「1日1錠では患者の60~70%は再発を抑制できるとされていて、年10回以上再発する人では、服用中に再発することもあります。その場合には、最初の5日間は1日2錠に増量し、以降は1日1錠に戻します。これでだいたい抑えられます」

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