病み患いのモトを断つ

胃がん12万円、肺がん45万円…医療費は保険より貯蓄100万円

退院を目指してリハビリ中(堀ちえみ)/(C)日刊ゲンダイ

 がんをはじめ重大病になると、1カ月前後は病院のベッドで過ごすことになる。堀ちえみのような1カ月の入院は、決して珍しいことではないのだ。命には替え難いことだが、そうなると医療費が気になるだろう。

 たとえば、早期の胃がんで内視鏡で切除できたとすると、医療費の総額は40万円ほど。3割負担で12万円程度だ。早期肺がんでも、術後に再発予防で抗がん剤をプラスすると、総額は150万円近くにハネ上がり、3割負担で45万円に上る。

 長期のリハビリが不可欠の脳梗塞だと300万円を超え、3割負担で100万円近い。治療で脳の血栓を溶かす代わりに、銀行残高から帯封が消える。

■実際の負担額はかなり軽い

 SMBCコンシューマーファイナンスの「30代・40代の金銭感覚についての意識調査」(2019年)によると、貯蓄ゼロの割合は23%。生活にカネがかかって貯蓄が難しい世代とはいえ、100万円以下が6割だ。金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」(2人以上世帯)によれば、70歳以上の世帯も3割は貯蓄ゼロだ。

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