花粉症の素朴な疑問…例えば「耳の穴のかゆみ」対策は?

(C)RyanKing999/iStock

 花粉症の薬は、花粉が飛散し始める2週間前から服用しなくては効果が十分に出ない――。こんな話を花粉症の取材中、医師からよく聞いた。しかし、実際はどうなのだろうか?

「本格的な飛散期の前から薬を服用し始めることを『初期療法』と呼ぶのですが、確かに以前はよく言われてましたね。ガイドラインにもそう書かれていました」

 こう話すのは、日本医科大学耳鼻咽喉科准教授・後藤穣医師。ただし、新しい薬では2週間前から飲む必要がなく、症状がまだ軽い段階から服用するという意味で「初期療法」は使われているという。

 “新しい薬”とは、「第二世代後期(非鎮痛化)の抗ヒスタミン薬」のこと。それまでの抗ヒスタミン薬と違い、眠気の副作用が格段に出にくい。ほぼ眠くならない薬もある。なお、花粉症治療薬は〝新しいほど値段が高い〟というわけではなく、新しい方がかえって安い場合もある。効果と副作用、そして値段の三方向から見ても、新しい薬の方が“お得”かもしれない。

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