長引く咳は喘息の前段階…まずは疑うべき3つの疾患とは

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

■胃食道逆流症

 胃の内容物が食道に逆流する胃食道逆流症も、長引く咳の原因として多数を占める。肥満、喫煙、猫背、ストレス、腹部を締め付ける、食べ過ぎ、寝る直前の食事、脂肪の多い食事、アルコール、炭酸飲料などが胃食道逆流症に関係している。

「特に、肥満は胃食道逆流症を起こしやすい。咳がひどい時は吸入ステロイドを使い、PPI(プロトンポンプ阻害薬)をはじめとする胃酸の分泌を抑える薬などで胃食道逆流症の症状は改善しても、肥満がそのままでは再発を繰り返しかねない。減量を第一にし、そのほかの胃の内容物の逆流を起こしやすい生活を改めるべきです」

 なお、胃食道逆流症の患者のうち年間1~2%の確率で、食道の粘膜が胃の粘膜と同じ組織に置き換わる「バレット食道」が発生するといわれており、食道がんの一種「バレット食道がん」のリスクがあると指摘されている。

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