「自分が死ぬ」準備

断食で“若返り遺伝子”活発に どれくらいの期間抜けばいい

榎木孝明さん、さすがにお若い!(C)日刊ゲンダイ

 米国インターマウンテン医療センター(ユタ州)が興味深い報告をしている。同地ではモルモン教徒が人口の6割を占めるが、教義上、毎月初めの安息日(日曜)に水以外を口にしない。信者たちを調べてみると、同じ地に暮らす一般住民に比べ、心臓病の発症率が39%、糖尿病は52%も低いことがわかった。1カ月に1回の断食でこれだけの違いが出てくるというわけだ。

■48時間の断食で2~4倍に

 国内で断食といえば、ダイエット目的が大半だが、なかなかどうしてバカにできない。

 というのも、若返り遺伝子と呼ばれる「サーチュイン遺伝子」を活発化させることが期待されているのだ。金沢医科大学の古家大祐教授がマウスを使って「ミトコンドリア制御による抗老化対策」を調べてみたところ、サーチュイン遺伝子に新しいミトコンドリアを増やす“スイッチ”の役目があることがわかった。老化に伴い、ミトコンドリアは減少する。つまり、サーチュイン遺伝子を活性化させれば老化のスピードを遅らせることができ、その手っ取り早い方法というのが“断食”というわけだ。

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