年を取ったら歯磨きは朝食後より「起床後すぐ」がいい理由

忙しい朝は…

 呼吸器内科の専門医である大谷院長は、口腔内の細菌が起こす誤嚥性肺炎などのリスクに着目。その観点からすると、眠っている間は唾液の分泌量が少なくなるため、口腔内で細菌が増加する。となれば、できれば朝起きてすぐ、何かを口にする前に、それらの細菌を歯磨きで外に出した方が賢明だ。

「しかも、高齢者はのみ込む力が衰えているため、誤嚥しやすい。すると口腔内の細菌が肺に入り、誤嚥性肺炎を引き起こすのです。誤嚥性肺炎は、高齢者においては死因のトップです」(大谷院長)

 では、中年以下の世代はどうかというと、大谷院長の意見は「朝食後でもいいんじゃないでしょうか」。起床後すぐに磨いた方がいいものの、朝の慌ただしい時間に歯磨きして、身支度を整えて、朝食取って、また歯磨きして……はなかなか難しい。時間がないために朝食抜き、となるなら、歯磨きは朝食後で構わないので、健康のために朝食を取った方がいい。

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