独白 愉快な“病人”たち

動かない時計の幻覚が…チョコボール向井さん脳出血を語る

チョコボール向井さん(C)日刊ゲンダイ

 幸い、2週間目には症状が落ち着いて点滴が取れ、流動食になりました。でも、口とか食道とかも麻痺しているからうまくのみ込めないんです。飲み物にもとろみをつけられて……イヤでしたねぇ。

 後遺症は重度で、手も足もまったく動きませんでした。立ち上がることさえできず、移動は車イス。体重は中高生の時以来の69キロまで落ちました。AV時代は85キロ、プロレスラー時代は90キロあったから、ガクッときました。

 周りの患者さんたちは60代、70代の方が多いのに、何で50歳の自分が……と悔しくて、恥ずかしくて。周囲には私だと気付かれますしね。最初は車イス姿を誰にも見られたくなかったです。

 でも、入院中はたくさんの仲間や友人がお見舞いに来てくれて感激しました。AV男優では誰よりも早く加藤鷹さんが来てくれました。入院5日目だったかな。5万円の見舞金もいただきました。5万円ってAV男優の1日分のギャラですからね。その後もほぼ毎日、AV女優や監督、AV男優のしみけんくん、プロレス仲間、お店のお客さまが続々とお見舞いに来てくれて、本当に励みになりました。周りは一体、何だろうと驚いていたでしょうけど(笑い)。

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