「自分が死ぬ」準備

チェスは認知症の発症率を7割下げる 脳が若返るゲームとは

暖かい春の日に公園でチェスを楽しむ老人たち(C)ロイター

 寿命をまっとうしてコロッと亡くなるのは、理想だろう。しかし、軽度認知障害(MCI)を含めると、認知症の人は6年後に1000万人を突破するという。高齢社会の今、認知症は決して他人事ではない問題だが、どうせなら認知症にならずに過ごしたい。神経内科が専門で、「米山医院」院長の米山公啓氏が言う。

「認知症のひとつ、アルツハイマー病は、アミロイドβが脳に蓄積するのが主な原因といわれています。しかし、アミロイドβが蓄積されていても、アルツハイマー病を発症しなかったという報告があるし、初期の認知症が回復したという症例もあります。そういう人たちは、発症した人と何が違うか。大きな視点で考えると、人生の役割や目的でしょうが、毎日の生活でいうと、手先を使うゲームが役立っている可能性が高い。そういうゲームを行うことで、脳の神経細胞が結びつき、アミロイドβで障害された部分を補完するネットワークができますから」

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