「自分が死ぬ」準備

チェスは認知症の発症率を7割下げる 脳が若返るゲームとは

暖かい春の日に公園でチェスを楽しむ老人たち(C)ロイター

 先日、妻の樹木希林さんの後を追うように息を引き取ったミュージシャンの内田裕也さんは、妻の訃報に触れて「人を助け、人のために祈り、人に尽くしてきたので、天国に召されると思う」とコメントした。その内田について歌舞伎役者の中村獅童は「プロデュース力がすごい」と別れを惜しんだ。2人とも生前は人に尽くす生活だったことがうかがえる。それが人生の役割だろうが、ゲームはもっと簡単で効果的だという。ちなみに希林さんの趣味は和裁と車の運転だった。

 クロスワードパズルをすると、認知症の発症率が4割下がるとされる。チェスの認知症抑制効果はさらに上回り、74%だったという。

「相手の手を推理して、先を読むゲームです。脳の情報に検索をかけることで、特に前頭葉が鍛えられます。前頭葉は加齢によって機能が低下する。そうすると、怒りを抑える力が弱まって、感情が制御できなくなります。つまり、キレやすい。麻雀や将棋などのゲームによって、前頭葉の機能低下が抑えられると、気持ちが穏やかなまま生活できる利点もあるのです」

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