「自分が死ぬ」準備

チェスは認知症の発症率を7割下げる 脳が若返るゲームとは

暖かい春の日に公園でチェスを楽しむ老人たち(C)ロイター

 なるほど、麻雀が強い人は、自分の手牌が悪くても、相手に振り込まないように打ち回しがうまい。そうやって自分に流れが来るのをじっと我慢し、「ここぞ」というときにリーチをかけて勝負に出る。将棋もそうだろう。形勢が悪いからといって、飛車や角でガンガン突っ込んでは、相手の思うツボだ。対戦型のゲームに卓越している人は前頭葉の働きが抜群で、感情の抑制が利く。

「人生の役割というと大げさでしょうが、麻雀で卓を囲むには、自分のほかに仲間を3人集めないといけません。そのためには、スケジュールを調整したり、周りの人の仕事や家庭の事情を思いやったりすることも大切。根底に仲間意識があるので疎外感とは無縁です。そんな人には、役割や目的のようなものがあるはずです」

 最近、キレやすくなったなぁ……。そう思ったり、周りに指摘されたりする人は、麻雀や将棋などで前頭葉を鍛え直した方がいい。

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