人生の最期をわが家で…みとり経験者が次も自宅を選ぶ理由

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 在宅医療を考えた時、最初は「地域包括支援センター」を頼るといい。高齢者への総合的な生活支援の窓口となる機関で、各自治体にある。

「『情報の処方』と表現しているのですが、こういう状態になったらこんな保険が下りる、こんな介護用品がある、こんなサービスを使えるなど、ニーズに合った情報を専門家から得られると在宅医療はやりやすくなります。しかし大抵はイチからやり始めるので、どんな情報があるか分からない。最初のとっかかりとして、地域包括支援センターが役立ちます」

 患者本人を含めた家族全員の意向を合わせておくことも重要だ。在宅医療がスタートしてから、「俺は聞いていなかった」という家族が出てくると、後にもめ事へ発展する可能性がある。

 よくある勘違いが、「在宅医療がスタートすると病院へは戻れない」。

「在宅と病院の緩和ケア外来を使い分けながら、という方法もありますし、いったん痛みが強くなったから入院し、治まったら退院して在宅で、という方法もあります」

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