これらの適切な指導を行うことで、山南医師は10年前までの約15年間、同センターの母親学級を一手に引き受け、完全母乳育児を98%まで達成することができたという。
「乳管が詰まって母乳がスムーズに出ない場合、乳管開通のマッサージが必要ですが、それがすごく痛いのです。ですから、陣痛が起きたら乳管開通を行うと、陣痛の方が痛みが強いので楽に乳管開通ができます。また、陥没乳頭でも乳管開通していれば、赤ちゃんは母乳を吸えます。それを最初から哺乳瓶でミルクを与えてしまうと、吸う力が楽なので赤ちゃんはお母さんの母乳を吸えなくなってしまうのです」
混合栄養にするにしても、母乳育児に熱心に取り組む医師は、ミルクは哺乳瓶ではなく、スプーンで与えるように指導しているという。
■愛情ホルモンや免疫成分は添加できない
人生100年時代を支える注目医療