ホントに必要?ダイエット中の「朝食」問題を専門家に聞く

成功談をうのみにしてはいけない

 ダイエットをする人のなかでよく議論になるのは「朝食は抜いた方がいいのか、食べた方がいいのか」だ。「現代人は食べ過ぎで朝食は抜く方がいい」という人もいれば「朝食は一日で最も大切な食事。抜くと太る」という人もいる。運動も「それだけではやせないのでやらなくていい」という一方で「筋トレと有酸素運動を組み合わせると脂肪が燃焼しやすい。した方がいい」という意見もある。どう考えればいいのか? 時間栄養学の研究者で栄養士でもある早稲田大学持続型食・農・バイオ研究所重点領域研究機構招聘研究員の古谷彰子氏に聞いた。

「朝食抜きがいい」と主張する人は以下のような理由を挙げている。「もともと、ヒトは3食を取る文化を持っていなかった」「現代人は栄養が足りていて3食は取り過ぎ」「胃腸を休める暇がないので体に悪い」「ヒトの生理機能は『排泄』『消化』『吸収』に分かれ、午前4時から正午までは『排泄』の時間帯。そのときに食べると十分な排泄が行われなくなる」などだ。どれももっとものように聞こえるが、「やはり朝食は取った方がいい」と古谷氏は言う。

1 / 5 ページ

関連記事