ホントに必要?ダイエット中の「朝食」問題を専門家に聞く

成功談をうのみにしてはいけない

「欧米人は『朝食は王様のように、昼食は王子のように、夕食は貧民のように食べよ』と言い、中国人は『朝食は栄養豊富に食べ、昼食は腹いっぱいに食べ、夕食は少し食べる』ことにこだわります。朝食の大切さは古今東西変わりません。それは地球上の生物は24時間周期からなる体内時計があり、それが乱れると睡眠障害や肥満などのリスクを高めるからです。朝食は日々ずれる体内時計をリセットする役割を担っているのです」

 実際、名古屋大学大学院生命農学研究科の研究グループはマウス実験などから「朝食を抜くと肝臓の脂質代謝や体温に関わる体内時計に乱れが生じ、エネルギーの消費が減って体重増加につながる」とする研究成果を発表している。

 また、児童1万人以上を対象とした富山県の研究では、朝食を毎日食べている群に比べて、ときどき食べる群やまったく食べない群は肥満が多かったと報告している。同様な研究結果は国内外で複数報告されている。

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