そんな30代を送っていたAさんが、突然、心筋梗塞を起こしたのは46歳の時です。会社での会議中でのことでした。周囲に人がたくさんいる時であったのが幸いでした。すぐに救急車が呼ばれ、病院に搬送。命を取り留めました。
Aさんが言うには、「やや肥満ではあるけれど、健診の結果で異常な数値はひとつもなかった。健康だったのに、突然なぜ……?」。
■むちゃくちゃな生活を5年以上続けると危険
心筋梗塞は心臓の血管が詰まる病気。不整脈でもない限り、ある日突然詰まることはないのです。必ず過去の経験が関係している。つまり、“負の遺産”です。
エビデンスがあるわけではありませんが、私の経験からあえて数字を出すならば、むちゃくちゃな生活が1~2年くらいであればまだ大丈夫でしょう。しかし、5年ほどむちゃくちゃな生活をしていれば、それはかなりの確率で“負の遺産”として残ります。食生活だけではありません。ストレスが高い日々が続いていた、仕事が忙しく睡眠時間が少ない日々が続いていた、という場合も同じです。
進化する糖尿病治療法