後悔しない認知症

認知症の進行と関係 聴力と視力の衰えには積極的な対応を

コミュニケーションをとるためには補聴器の使用も(C)PIXTA

 スムーズなコミュニケーションができないということは、人生をつまらなくしてしまう。ひと昔前と違い、補聴器の性能も飛躍的に向上しているし、装着しても目立たないものもある。高齢の親に機嫌よく生きてもらい、円滑な親子関係を紡ぐためにも補聴器の使用をポジティブに考えるべきだろう。

 また、聴力だけではなく、健康な視力もよき人生には欠かせない。視力が衰えれば、新聞や本を読むこともおっくうになる。前述したように、これも脳の老化を進行させることにつながりかねない。高齢の親が見づらそうにしていたら、白内障、緑内障の症状かもしれない。眼鏡に問題があるのかもしれない。速やかに眼科を受診させることだ。聴力にもいえることだが、視力の低下は外出時の事故などのリスクを高めることにもなる。だからといって外出を控えれば、脳の刺激の機会も減る。親の聴力、視力の低下に対して子どもが的確な対応をしなければいけない。

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和田秀樹

和田秀樹

1960年大阪生まれ。精神科医。国際医療福祉大学心理学科教授。医師、評論家としてのテレビ出演、著作も多い。最新刊「先生! 親がボケたみたいなんですけど…… 」(祥伝社)が大きな話題となっている。

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