100年老けない脳の作り方

麻雀はなぜ脳にいいのか専門家が解説 活発に働く角回とは

ギャンブル性がドーパミン神経系を刺激

 そんなゲーム性が脳の刺激になるらしい。諏訪東京理科大教授の篠原菊紀氏(脳科学)はこう言う。

「麻雀は裏側を読もうとするゲームです。対面はテンパイしているんじゃないか、上家がこんなことを言っているのは高い手ができそうだからじゃないか、という具合に、目に見えないところに何があるのか思案を巡らせます。そんなときに活発に働くのが大脳の角回と呼ばれる部分。角回は想像力に関わるところで、損傷すると比喩を理解できなくなることが分かっています。そこが麻雀によって鍛えられるわけです」

 トランプや花札などのカードゲームにも裏をかく、本音を読むといった要素があるが、麻雀は役の数が多くて複合的。それだけに角回をフル稼働してイマジネーションを膨らませなければならない。なまった脳にとって、これは格好のトレーニングだ。しかも、囲碁や将棋のように対等の状態から始めるわけではなく配牌やツモの運に左右される。経験や実力がある人が勝つとは限らない。そこも脳にとってはプラスのようだ。

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