心と行動を変える健康革命

医師よりデータ ウエアラブル端末が患者を積極的に変える

(C)日刊ゲンダイ

 これは血糖値に限った話ではない。血圧もデータとその日の出来事を見比べればどんなときに血圧が高くなり、どんなときに落ち着くかがわかり、生活改善につながる。

「病気予防が難しいのは健康と病気は連続しており、明確な境界線がないことです。病気になりたくなければ常に健康を意識し、自らの身体状況を知っておく必要があります。幸い、リアルタイムで身体活動の基本データが取得できる各種のウエアラブルが開発されました。これらを活用して、自分の体に気を配る姿勢、思考が日常化されたらしめたものです」

 ちなみにウエアラブルのなかには記録する数値の対象が医療機器のそれと異なる場合もある。だからといってバカにしてはいけない。計測で大事なのはその変化であり、それを科学的思考で捉えることだ。

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横山啓太郎

横山啓太郎

1985年東京慈恵会医科大学医学部卒。虎の門病院腎センター医員を経て現在、東京慈恵会医科大学教授。同大学晴海トリトンクリニック所長。

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