100年老けない脳の作り方

スマホで脳を活性化 使い方のカギは「能動的」と専門医師

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 なるほど、東北大の研究グループは子供のスマホの使用時間と大脳の発達について調べた結果、使用時間が長いほど発達の遅れが見られると発表。スマホが絶え間なく膨大な情報を流し続けることから、「脳の過労」や「オーバーフロー脳」を指摘する発表も相次いでいる。

 スマホの通知に振り回されることは、サラリーマンならだれしもあるだろう。それで記憶力が低下したらたまらない。そんなリスクを回避するには、どうすればいいか。吉田氏に聞いた。

「仕事で使うかもしれないと、何となく検索したり、動画を見たりと、受動的にスマホを使うのがよくありません。判断する役割を担う脳の前頭前野がストップしてしまうのです。しかし、能動的にスマホを使えば問題ありません。検索する前には、5秒でいい、仮説を立てるのです。そうすると、答えが見つかったときに、『ああ、そうか』と腑に落ちたり、逆に『そんなはずはない』と軽い怒りを覚えたりするでしょう。仮説が当たっていてもはずれても、自分の判断を加えるため、脳の前頭前野が働きます。神経細胞が活性化し、認知機能が高まるのです」

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