独白 愉快な“病人”たち

骨の手術5回目 神野美伽さんリスフラン関節症との闘い語る

神野美伽さん(C)日刊ゲンダイ

■リハビリを積み重ねて体全体が明らかに変わった

 結局、どれも体や足の使い方に問題があったことがわかりました。それまでステージに立って歌う時、体重を草履の前の方にかけて、踵は着けずにリズムを取っていました。そのほうが声が出やすいと思っていたからです。

 ところが、そうではないことに今回、理学療法士さんたちとリハビリに取り組んで気付きました。「重心をもっと後ろにして、腹圧を使って声を出す方法にトライしてみませんか」と指導していただいたんです。そして、腹筋を固く絞るんじゃなくて、お腹を膨らませながら声を出す。実践してみたところ、そのほうが足への負担が少なく、喉も疲れず、声の響きも豊かに変わってきたんです。

 ステージへの復帰は予定通りにいきました。長期公演の最初の1週間はあちこち痛くなって大変でしたが毎晩、公演後、宿泊先に理学療法士さんに来ていただいて、夜10時半ぐらいまで2時間リハビリをお手伝いしていただきました。おかげで無事に公演を乗り切ることができ、自信がつきました。

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