耳鳴りめまい難聴…聴神経腫瘍かも

「術中神経モニタリング」と手術経験100例が医師選びの鍵

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 術中顔面神経モニタリングを確認していても、「取ろうとすれば全摘できるが、顔面神経麻痺を起こすかもしれない」といった、思った以上に難しい状況に当たることは、しばしばあるからです。

 進むか、戻るか……。その時にモノをいうのが、経験数なのです。こういう難しい聴神経腫瘍の手術で正しく判断できるには、少なくとも50~100例の手術件数が必要だと考えています。言い換えれば、100例をこなして初めて、聴神経腫瘍の手術において一人前と言えるのです。

 聴神経腫瘍の手術を受ける際は、持続顔面神経モニタリングを行っているか、そして主治医の手術の経験数はどれくらいかを、確認すべきです。

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河野道宏

河野道宏

東京医科大学病院脳神経外科主任教授。聴神経腫瘍・小脳橋角部腫瘍・頭蓋底髄膜腫手術のエキスパート。

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