子宮体がん手術 ロボットor腹腔鏡でメリット大はどっち?

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「子宮体がんの手術は腹腔鏡、ロボットともに3~4時間かかります。腹腔鏡は立ちっぱなしで、ロボットは座って行える。術者の負担が軽減するということは、それだけ手術に集中しベストの力を発揮できる。結果的に患者さんのメリットになると考えています」

“開腹時代”から大きく前進した子宮体がんの手術法だが、患者側に子宮体がんの正しい知識がなければ、せっかくの恩恵を受けられない。

「患者さんの中には、もっと早く受診していれば早期発見ができて、ロボット手術のような負担が少ない治療が受けられたのに……という人もいるのです。子宮体がんは早期発見され、Ⅰ期の状態でがんを取り除けられれば、5年生存率は95%以上と予後がいい。チャンスをみすみす逃してしまう患者さんがいるのは、医療者として残念です」

「手術が不可能」というのは、がんの転移が見られる、腹膜内にがんが散らばった腹膜播種がある、といった状態で、がんをすべて取り除くことができない。抗がん剤などの治療が必要になり、基本的に「完治」を目指せる可能性が下がる。

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