単に外陰や腟にカンジダ菌を保有しているだけではカンジダ症と診断されず、治療の必要もない。腟内のカンジダ菌の保有率は、非妊婦で約15%、妊婦で約30%。このうち治療が必要になるのは、非妊婦保有者の約35%、妊婦保有者の約15~30%という。
では、女性ではどんな症状が現れたらカンジダ症が疑われるのか。
「自覚症状は、外陰や腟の強いかゆみとオリモノの増加です。特徴的なのは、酒粕状、粥(かゆ)状、ヨーグルト状と表現される白色のカス(粘着度の高いオリモノ)が腟壁や子宮頚部にかたまりとなって付着するようになります」
オリモノの増加は他の感染症にも見られるが、腟トリコモナス症では泡沫(ほうまつ)状の悪臭の強い黄緑色のオリモノ、細菌性腟症では灰色の水っぽいアミン臭(魚臭)のするオリモノが特徴。臭いのない白色のオリモノが増え、強いかゆみを伴えばカンジダ症の可能性が高い。
性感染症最前線