もちろん、二軍から這い上がってレギュラーになれる学生もいます。しかし、そのためには強い意志と相当な努力が不可欠です。私自身、恥ずかしながら高校時代は成績が芳しくなく、浪人して医学部に進みました。ただ、常に「医者になりたい」という強い志は持ち続けていましたし、進学した医学部では「医師になるための勉強」にひたすら取り組みました。研修医時代から周りの3倍以上の努力と経験を重ね続け、いまも研さんを積んでいます。
スタート時点で大きく出遅れているうえ、漠然とした動機で医師になった若手にとっては、レギュラーに這い上がるのはやはり簡単なことではないでしょう。
これから、世のため、人のために力を尽くす志を持った、質の高い医師をひとりでも多くつくっていくためには、いまの医学教育制度を見直す必要があると思っています。
次回、詳しくお話しします。
天皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」