これで認知症介護は怖くない

適当にあしらわず時間がある時ゆっくりと話を聞いてあげる

適当にあしらわず時間のある時ゆっくりと話を聞いてあげる(C)日刊ゲンダイ

「何度も同じことを聞くんです。それも数分おきにです。なんとかなりませんか」

 認知症になった母親を介護している女性からこんなことを聞いた。時間や今日の日付、食事のことなどが多いそうだ。介護する家族にはたまったものではないが、どうして繰り返し質問するのだろうか。まず、母親になったつもりで考えてみる。

 先ほど尋ねたはずなのに、何を尋ねたのか忘れてしまった。大事なことだったらどうしよう。迷惑をかけるのではないか? やっぱり聞いた方がいいだろうか? よし、思い切って聞いてしまえ、と決断して息子に聞いたのが今日の日付だった――。

 当事者でなくても、私たちだってそういうことはたまにあるはずである。それがたびたび起こると、本人も不安でいてもたってもいられない。大切なことを忘れてしまったのではないかと思うと、気がかりで落ち着かないだろう。だから何度も聞くのだ。

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