「時間は昼2時過ぎで、受付は終わり。胸が死ぬほど痛い、モルヒネを打ってくれ――と言ったのを覚えています。診断名は、心筋梗塞。そのまま手術になりました。術後、医師に『あれほどの痛みなら、普通は気絶するよ』と言われました」
身長170センチ超、90キロのSさんは当時、週2、3回、腕や脚の付け根を専用ベルトで締めて血液量を制限して運動を行う加圧トレーニングをやっていた。それまではハードな格闘技をやっていたスポーツマン。加圧トレーニング以外にもスポーツジムに通うなどして、体の鍛錬に余念がなかった。
一方、生活リズムは仕事柄、不規則。当時は多忙を極めており、深夜1?2時に帰宅、朝6?8時に出かける毎日。寝なくても大丈夫なタイプで、睡眠時間は3日で3?4時間ということもあった。付き合いで酒を飲んで帰ることもしばしば。たばこは普段は1日1箱半だが、飲むと1日3箱に増えた。